野良猫みたいに生きている(プロ

交通違反の罰金が払えず刑務所で労役90日→労役終了後3ヶ月間自立支援ホームで生活→その後色々の備忘録

労役2室ハブヤ「連行」される…①

2017年8月初旬、

 

労役2室は4人から3人になっていた。

 

酒気帯びで労役60日のシラトリが

刑務所暮らしに音を上げてキブアップ→ヘルプミーのハガキを

東京に住む家族に出し

お姉さんが直接S市にやって来て検察に罰金を払い、

その足でM刑務所に迎えに来たのだ。

 

ハガキを発信してから結構日数が経っていたので

「もう諦めた。最後まで労役を完走するよ」

と強がっていたシラトリだけど、

刑務官(先生)の「確認するけど出たいか?」

の問いに

「はい!出たいです!」

と大声で答えて  アッサリと出て行った。

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「シラトリさん良かったね」

「お母さんとお姉さんに感謝しなきゃね」

「身体大事にね」

…と休憩時間に祝福していた俺たち3人だったけど、

 

夕食後の仮就寝の時間になると

 

「ヒロタカ(シラトリの名前) やっぱりギブッたね」

 

「毎晩イビキ煩かったな」

「賢くて考察力ある人だけど性格に難あったね」

 

…といっせいに悪口言い始めた。

 

まぁ 嫉妬だ。

 

 

1人減った共同房はすごく広く感じる。

 

その後 21時の就寝時間まで

 

新人入るかな?

先生達は交代でお盆休み入っているから

連休明けまで来ないんじゃないのかな?

 

と話していた。

 

事件は次の日に起きた。

 

「けーん よーい!」(訳・点検用意)!

 

 

1室で点呼をしてる。

担当先生の声じゃないな。

 

朝の点呼は扉が開くまで目を閉じて待機するのだが・・・

 

「おぉぃ!3番席ぃ…手を開いて膝の上におけよぉ!」

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ハブヤが注意されてる!

しかも!ハブヤ…返事しない!

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「聞こえないのか!お前だよ!お前!」

 

「…」

 

ココで初めて鉄扉が開く。

 

刑務官達が交代でお盆休みに入る為か

いつもと違う先生が朝の点呼に来た。

30代半ばだろうか?

痩せた小柄で銀縁眼鏡の男だった。

 

続く

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