野良猫みたいに生きている(PRO

交通違反の罰金が払えず労役90日→労役終了後3ヶ月間ホームレス生活→その後色々の備忘録

労役と労役最終日(90日目)①

2017年8月28日。

浅い眠りから目覚めた。

布団の中から仰向けのまま窓の外の空を見る。

薄紫色の空だ。夜明けが近い。

 

斜め前で寝ているブーちゃんが数分おきに大きな放屁をする。

ブーブークッションそっくりな音で不快極まりないが

今日、明日の辛抱なので全然平気だ。

 

 

6:50 起床の音楽で飛び起きる。

寝具をたたみ 当番の洗濯物(パンツ・Tシャツ 靴下)が入った

プラスチックカゴを配膳台の下に準備する。

洗顔中に「あす出所ですねぇ」ブーちゃんが話しかけてきた。

「ですよw。」短く答える。

 

朝の点検→朝食→カラ下げ→材料入れ→労役作業開始。

1,2時間程経過したところで いつもと違う若い刑務官が「はい77番出て」

と迎えに来た。

出所前の領地調べ」だ。

3階担当台で「1名ぇーい」と人員確認をされてセンター棟を出て敷地内を数分歩き

近代的な建物、事務棟に入る。

ここエアコンが効いている! 少し肌寒いくらい効いている!

 

2階の広い部屋に連れて行かれる。

窓際に椅子が並んでいて座って待つように指示される。

90日ぶりに椅子に腰掛ける。あぁ。やっぱり椅子は良いものだ。

椅子の正面に小さい個室トイレ程の部屋が並んでいる。

椅子に座って30分程待たされた後 正面の個室に移される。

 

個室内の板(?)に座って更にしばらく経過すると

外で複数 人の気配がする。

刑務官の「入れ」の指示で隣から次々と個室の扉が閉まる音がする。

3.4人だろうか。

 

「☓☓☓番出て」の声で隣の男が出ていく。

すぐ近い位置で領地調べをするらしい。

 

どうやら後から来た懲役受刑者達は

「考査生」で明日違う刑務所に移送されるので前日の領地なのだと理解した。

(既に出所した労役達から体験談として聞いていた。)

 

聞き耳をたてる。

私物(衣類、本、免許証、保険証、腕時計、各種カード類)の数を

細かく確認していた。

 

「先生、俺の携帯どーなったんですか?警察からこっちに回って来てませんか?」

 

「来て無いよ。これで全部。まだ警察にあるんじゃない?願い事の時に

願箋(がんせん)書いて確認して。」

 

「はい。それと・・俺、どこに行くか教えてもらえませんか?」

 

「うーん・・・ま、涼しい所だよ。これからの季節過ごしやすくて良いじゃないか。

あすの移送の時は何着ていく?」

 

「コレとコレでお願いします。あとネックレスしちゃダメですか?」

 

「ダメだよw」

 

こんな会話だったと記憶している。

 

 

他の懲役達も淡々と領地調べをして部屋を去っていった。

 

「はい77番」ついにおれの番だ!個室を出る。

パーテーションで区切られた反対側にノートPCが置いてあるスチール机があり

初老の法務省の制服を着た刑務官が座っている。

称呼番号 氏名を確認。

机の上に半透明プラスチック製の折りコンが置いてあり

中に俺の私物が入っていた。折りコン内に畳まれた衣類の上に

印刷されたリストが置いてある。

 

黒のノースリーブシャツ

黒のトランクス

黒のYシャツ

グレーのスキニージーンズ

黒の靴下

青いクロックス

黒いGショック

運転免許証

自宅と自転車の鍵

現金¥1.000

・・・・を確認した。

続いて書面にて作業報奨金の確認(たしか¥2.500位だった)

全ての数を確認して書類に指印を押す。

 

「コレで終わりだけど何か質問ある?」

「先生 一週間前に在所証明書の発行願箋を出したんですが、出所の時貰えるんですか?」

・・・続く。