月曜日の夜。
ある場所で数件並んで営業しているうちの1件。
某ラブホテルの事務所で俺と元同僚で友人のヤマガタ君(仮名)はお菓子をつまみながら
増税後の景気予測やら、キャッシュレス化の話やら雑談をしていた。
※ヤマガタ君とのエピソード。
事務所の壁に固定されたスチールラックにモニターが数台並んでいて防犯カメラの画像(駐車場、エントランス、ロビー等の様子)を映している。
時折 男性客、デリヘル嬢、カップル、
リネン類の交換と室内清掃の為に廊下を歩く深夜パートさんの姿が映る。
月曜なので比較的静かな夜だ。
22:20頃 若いお客様がチェックインする。
白Tシャツにキャップ、スキニージーンズ。
約30分後、デリ嬢がやって来てフロントに連絡してから部屋に向かって行った。
モニター越しに見る後ろ姿はなかなか貫禄十分だ。
白いTシャツが映える若者が呼ぶ嬢にしてはちょっと…その…アレじゃないのか?…
ビギナーがwebサイトの在籍嬢紹介のパネマジ(フォトショマジック)に引っかかったのだろうか・・・あるある!。
「性癖分からないモンだな…フフw」少し意地悪に呟く俺に
「見た目じゃ無いんすよハダカの関係はw」とヤマガタ君が返した。
「熟デリ嬢かな?私がここ来た8年前からウチに通っている嬢もいますからね。
(熟デリ流行ってるのは)魅力あるからでしょうね。
(フロント連絡で)礼儀正しい良い娘(コ)はやっぱり違いますよ。
あ、娘(コ)じゃ無いけどw
中には熟は熟でも完熟嬢もいますけどw」
「若くても性格悪い嬢は仕草なんかでお客は察するからリピ客が付かないっすね。」
「今の娘はカラコンに厚化粧で底上げしているからなぁ。」
「癒しなんですよ。だだ「抜く」だけの作業依頼で呼ぶわけじゃ無いんですよ。」
「店で接客を教育するんでしょうけど ソコはやっぱり人柄、魅力でしょうw」
「××もあるかもしれないけど熟デリユーザーが求めるのはソコじゃないんだよな違うんだよなぁ。」
「さっきのお客さんも多分リピ客ですよ」
「まだ若いっぽいけど、熟デリの良さを知っちゃったんだなぁ。誰呼んでも良いって訳じゃ無いからなぁ…」
ヤマガタ君はその辺のアレを冷静に分析しつつ、熱く語り出し最後に
「まあ結局、俺自身が熟女 大好きだって事ですよw」と満面の笑顔で締めくくった。
午前零時前、ヤマガタ君に挨拶をして
帰宅するべく立ち上がると監視モニターに先程の青年と貫禄十分の完熟デリ嬢が仲良く手を繋いでロビーを通過した後、手を振りあって
駐車場へ、送迎車へ それぞれ去っていく様子が映し出されていた。
解像度の関係でお互いの表情まで確認はできなかったが、
きっと2人とも笑顔に違いないだろう。
そして、
青年はまた彼女に会うためこの場所に来るのだろう。
・・・そう思った。