記事の「ホームレスの労働で最も一般的なのは、廃品回収業である」
で思い出したのだが、
北京五輪の直前(2004.5.6年頃)は
いわゆる「資源バブル」で
工場で発生した端材を結構換金した。
売り先で様々な廃品回収業者を見てきた。
勤め先で話題にもなった。
当時は空き缶(主にアルミ缶)も配線ケーブルも高値で買取る業者が沢山あった。
●昔ながらの「資源問屋さん」
ケーブルはビニールの皮膜を機械で剥いて
銅を回収、数量と品質を整えて
銅の原料メーカーに納入。
皮膜のビニールは産廃として適正処分。
子供会などの廃品回収で集めた資源ごみ
(古新聞、古雑誌から空き缶、瓶まで)は
不純物を取り除いて(品質を整えて)
品種別に原料メーカーに納入する
●通称「ヤード業者」
郊外に鋼板で壁を作った資材置き場 通称「ヤード」を運営
回収業者から「モノ」を買取り
コンテナ船で中国に輸出する
合法、違法含めてまで様々なヤード業者がいた。
●資源ごみ回収のホームレスが更に進化した形態が
6.7年ほど昔 沢山いた「無許可 軽トラ無料回収業者」だろう。
(古物商、一般、産廃回収業の許可が無い業者)
集めた資源ごみは↑の問屋、ヤードで換金して
古物 (音響機器、ミシン、その他)は
輸出の専門業者さん↓等に買い取ってもらい金にする。
軽トラは自前の人もいれば、
元締め的な人が回収集団を経営している所もあったと聞く。
「無料回収」と言っておきながら廃品の処分費用を請求する業者もいて
トラブルも多く社会問題になった。
何れにしても当時、ホームレスのみならず「廃品回収」は稼げるシノギだった。
時は流れて現在、2018年12月.
すでに中国は資源ごみの輸入を禁止しているし
違法ヤードは警察の監視対象になっているし、
(例↑千葉県警)
無許可の軽トラ回収業の取り締まりも厳しくなり、
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0003770/pdf/036_03_04.pdf
(↑環境省「違法な不用品回収業者・ ヤード業者の対策について」より)
正規の資源問屋さんでは景気の影響?で
アルミ缶や銅の買取額も安いと聞く。
稼ぐためには回収量を増やすか、
買取単価が高い資源ごみ(?)を集めるしかない。
流しの「廃品回収」ではもう稼げなくなったはずだ。
これからホームレスのシノギはどうなるのだろう?
密かに新しい稼ぎが生み出されるのだろうか・・・