野良猫みたいに生きている(プロ

交通違反の罰金が払えず刑務所で労役90日→労役終了後3ヶ月間自立支援ホームで生活→その後色々の備忘録

地域清掃ボランティアに参加する

2017年9月5日から更生緊急保護で「衣・食・住」の支援を受けながら

社会復帰するべく就職活動をしている。

 

厚生省から委託されているNPO法人「O」の施設「A荘」

でもう1人先輩の利用者「甲さん」と共同生活している。

 

体格が良い角刈りの男で年齢は45歳前後だろうか。

介護士になる為に研修中だという。

 

きほん無口な彼が ※食器洗い桶にヤカンを入れていたのを見て察した俺は

お互いの身の上話は避けた。

 

※「食器洗い桶にヤカンをいれる」は刑務所内でこうやってお茶の配当を受け、

それ以外の時も常に↑のスタイルで収納しておく決まり、

たぶん「甲さん」も 元、労役/懲役なのだろう。

 

 

生活困窮者の支援団体「O」の施設は「A荘」「B荘」の2箇所があって

職員と利用者は毎週水曜日と金曜日に地域の清掃ボランティアをしてる。

 

朝6時半、職員が運転するワゴン車に乗り「A荘」を出発、「B荘」に寄り

施設の利用者6名前後を載せ S駅1階の駐車場に向かう。

駐車場には既に30人ほどが集まっていた。

 

ワゴン車に予め積んであったゴミ袋とトングを手に持ち立ったまま待つ。

 

「おはよう。しばらくだな」不意に後ろから声をかけられて

振り向くと

労役でM刑務所の同室だったカメイ老人

がゴミ袋とトングをもって立っていた。

 

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聞くと「俺もココの世話になった事があって それ以来ゴミ拾いに参加してるんだよ」

老人は「じゃあね」と言って別グループの輪に入っていった。

 

それにしてもカメイ老人は前回あったときとは全く違うオシャレな格好をしていて

生活困窮者、老人が多いこの団体において

生活感が全く無くて逆にちょっと不自然だったが

知っている人間がいて少し安心した。

 

7時半に職員が点呼をとり終わると清掃活動開始。

駅から15分ほど離れたK公園までそれぞれがゴミを拾いながら

各自好きなコースを歩く。

 

 

タバコの吸い殻、空き缶、栄養ドリンク剤の瓶、

コンビニ袋、ジャンクフードの包み紙、ビニール傘、

この日は結構な量が落ちていた。

特にタバコの吸い殻は樹木の植え込みに多く落ちていた。

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K公園に到着後 空き缶、瓶、可燃、不燃ゴミの分別。

古参の参加者が率先して作業を行っている。

 

 

 

作業が終わった後 全員が一列に並び朝ごはんの弁当と少額の参加費を受け取る。

(A、B荘の利用者は施設で朝食を済ませているので弁当は受け取らない決まり)

この日は清掃活動800日記念で参加費の額が少しだけ多かった。

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加えて

清掃ボランティア活動の最多参加者10名に理事長から表彰状と金一封が渡された。

 

この街の清掃維持管理の一片を担っているのだな。大したもんだ。

 

「A荘」に戻った日の夜、

研修で清掃活動に参加しなかった「甲さん」に この話をすると、

 

「清掃活動の参加が多い人っていうのは 逆にそれだけ社会復帰が出来きてない人って意味でもあるんだぜ・・・」と 少し皮肉っぽく言い

ああ、なるほど確かになと思った。

 

続く

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