野良猫みたいに生きている(プロ

交通違反の罰金が払えず刑務所で労役90日→労役終了後3ヶ月間自立支援ホームで生活→その後色々の備忘録

「ある町の工場」勤務初日②

「今日からお世話になります。ネコタです宜しくお願いします。」

 

丁重にご挨拶する。

 

 P「ネコタさん?お幾つなの?」 

「××歳です。」

P「どちらから来たの?」

P「前のお仕事は何をしていたの」

「・・・」

ピットブルは矢継ぎ早に質問してくる。

 

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ピットブルことPヤマさん

ここでAザワさんが気を利かせて

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班長のAザワさん(たぶん30代前半)

 

「ネコタさん こちらは 4班のPヤマさんです。

30年以上コチラにお勤めしているベテランのお姉さんですw」

と紹介してくれた。

「はいPヤマですよろしくね。ああ@さsdflかmんfl;km(意味不明)」

Pヤマさんは一方的に喋って立ち去って行った。

 

 

その後Aザワさんと1台の機械に行き 

担当の青年を紹介され一緒に行動して作業の段取り等を覚えるように指示を受けた。

「若ギバです。よろしくお願いします。」

テキパキと話す。20代後半だろうか?

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若ギバ氏の担当は忙しい工程では無いらしく

氏はアチコチの工程に応援に行く。

 

応援に行くのは良いのだが何も言わずにガンガン移動するので

俺も取り敢えず一緒に行動する。

 

最初のウチは「この機械は××で」と超早口で説明してくれていたのだが

昼食を過ぎたあたりから

 

「若ギバ君ちょっと!」「若ギバ君お願い!」と

女工さん達からヘルプ要請があり 氏はハイハイと機敏に動き

段々と口数も減り 黙々とヘルプ作業をする様になった。

 

俺は無言で若ギバ氏の作業をノート片手に見学している。

「初日だし今日はこの職場の空気を覚えるだけで良いだろう」位に考えていた。

 

 俺が新卒でT芝系の某工場に勤務したいた頃

 

先輩社員1名とコンビを組まされて それこそ

「先輩の行く所はトイレの中まで付いていき」工場の作業その他諸々を学ぶ

SB(シスターブラザー)制なる仕組みがあった。

 

恐らく そーゆー感じで俺も若ギバ氏にくっ付いて仕事のやり方を覚えて行くのだろう・・

そう思っていたのだ。

 

不意に背後から「ネコタさん ナニしてるの!何もやる事ないの?」と大声がする。

振り返るまでもなくPヤマさんだと分かった。

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Pヤマ(敬称略)

「Aザワさんから若ギバさんに作業指導をして頂くように指示を受けまして」

 

P 「だって若ギバ君××で忙しいじゃない。あなた見ているだけでしょ」

P 「ちょっと一緒に来て!この台車の荷を××まで運ぶから!」

「若ギバさん!あの」

「あー良いっすよ」

「・・・(良いのか)」

しかし作業の役に立てるのならココは積極的に動くべきだな

 

台車上の治具に乗った製品を別棟に移動する途中も

Pヤマさんは俺に色々質問してくる。

 

P「何処から通っているの?」

「××からです」

P「あそこ家賃たかいでしょ」

「いえいえ(濁す)」

P「結婚しているの」

「未婚です」

P「彼女いるの?」

「エッヘッヘ(濁す)w」

 

俺の素性を詮索しているな・・・と気づく。

 

P「前から××に住んでんの?」

「いえ●●です(嘘ではないが少しズラす)」

P「ふーん」

2、3質問されたが本当のことは話さず少しズラした回答をした。

 

治具を運び終えて先ほどの工程に戻ると若ギバ氏の姿は無く

女工さんに氏の行方を聞くも「わかりません」と素っ気ない。

 

仕方がなく担当の機械の所で待っていると氏の方から探しに来てくれて再び

一緒に担当機械の作業をする。

ノートをとりながら作業手順を学んだ。

1ロット?作業が終わるとまた手があき氏は忙しい工程のヘルプに回り、

俺も一緒に付いて回る・・・。

夕方17時少し前、終業に向けての段取りを行い 17時丁度に作業を終えた。

 

氏と一緒に事務所のAザワさんに挨拶をしてタイムカードを打刻し

工場を後にした。

 

初日で緊張した為、時間が経過するのが早く感じた。

 

労役後初めての仕事だったので

「やったった感」で充実していた。

 

続く

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