野良猫みたいに生きている(PRO

交通違反の罰金が払えず労役90日→労役終了後3ヶ月間ホームレス生活→その後色々の備忘録

「労役」初日の夜は まるで修学旅行の夜だった。2018年間11月1日(画像追加)

「配食(夕飯)」の前に「お茶ぁ〜配当ぅ〜」

の号令がかかる。

「ヤカンを食器の洗い桶の中に入れてお茶もらって下さい」

サルタの指示で鉄格子の前に立つ。

模範囚の掃夫がお茶が入ったバケツを乗せた台車を押してやってくる。

柄杓でお茶を巨大なステンレスのジョウゴの中に入れ鉄格子の間からヤカンにアツアツのお茶を注ぐ。

 

我々は動物園で檻の外からエサを与えられている動物っ…てかまるで家畜みたいだ…何だかすごく萎えてしまった。

 

PE製の角ランチ皿と黄色い丼。

白米と麦の飯。味噌汁。

鉄格子の下から渡される。

献立は忘れてしまったけれど とにかく美味かった。

 

食事と片付け合わせて30分。

食べたら直ぐに食器を洗う。(コメの茶碗は洗わないでそのまま出す)

残飯は飯の茶碗にまとめて出す。

「カラ下げ〜」号令がかかり再び掃夫が食器を回収して回る。

 

 

「初日 お疲れ様でした。消灯まで自由時間です。」

サルタが話しかけてくる。

「あの…みなさんの お名前は?私はカメイです」

カメイも話し出す。

 

「ネコタです。宜しくお願いします。」と俺。

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イワシダです…」と検察から一緒に来た青年が初めて口をひらいた。

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 「みなさん何ヤラカシて入ったんですか?自分は無車検で90日です。」と俺。

「オレは飲酒(2回目)で100(日)ッス」とイワシダ。

「私は ちょっと練乳をレジ通さなかっただけ(窃盗)で40(日)」カメイ。

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「自分も道交法で140(日)です。でも、あと6日で釈放なんすよ」サルタ。

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その日の夜は消灯時間まで 各自の具体的な罪状やら

警察での取り調べ、留置場、検察の検事の話やらで大いに盛り上がった。

 

留置場の話は非常に興味深かった。

てか俺以外の3人は全員留置場を経験していた。

 

あまりにも盛り上がって いっぱい笑ったので

見回りの若い刑務官に

「2室うるさい!高笑いするな!自分が何でココにいるのか考えろヨ!」と厳しい口調で注意されて俺もイワシダも凹んでしまった。

でも、

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(↑とにかく厳しかったギョロ先生)

 

「アイツ前から超ムカつくんスよ。因みに あいつ"ギョロ"って呼ばれてるんですよw」

サルタの話でまた笑ってしまった。

 

年齢も住んでた所も違うけど

まるで 「男子校の修学旅行の夜」みたいだ と思った。

 

やがて悲しげなハワイアン調の音楽が流れ消灯時間となった。消灯は21時。

 

寝れない。まだ21時で酒も飲んでいないし寝れる訳がない。

窓の外は医務棟と樹木、高い塀、遠くにマンションの灯りが見える。

この辺りの土地勘はあるので建物の位置は大体把握した。

 

夜の夜中眠れず冷静になる。

自宅の糖質の母、発達障害自閉症の弟の事を思いだす。

 

あんなに悩んで悩んで 大騒ぎしたり、パニックを起こした時など離れて暮らしたいと思ってた家族。

 

でも必死で一緒に暮らしてきた家族。

 

大丈夫だろうか?不自由してないだろうか?

こんなんで すまないな…布団を被って声を押し殺してほんの少しだけ泣いた。

 

しばらくすると隣で寝ているサルタが「ヒイぃ-」と小さく奇声を発した。寝言?

 

天井の蛍光管カバーがキシッキシッと音を出す。

建物外ではウシガエルが鳴いている。

建物の中では廊下からコツーン、コツーンと何かを当てる様な謎の音が遠くで響いている。

 

消灯から起床まで起き上がってもいけない。

 

時間が過ぎるのが遅すぎる。寝れるワケがない。

 

初日の夜は静かに長く過ぎていった。