2017年5月末日にM刑務所に労役で収監され
数日経過して抱いた印象は
「老人が多い」だった。
もちろん労役は頭髪の自由以外は懲役と同じ生活なので 非常に限られ時間に限られたたルートを刑務官の監視付きでしか移動出来ない。
移動ルートは
共同房(3階)→共同浴場(2階)→共同房(3階)
共同房(3階)→運動場(1階外)→共同房(3階)
のみだ。
移動中に反対側から懲役受刑者が行進してきてすれ違う時はどちらかが
壁を向いて休めの姿勢で もう片方が通り過ぎるまで待たなければならない。(ルール)
つい、チラチラ覗き見してしまうけど、
ココは(M刑務所)は初老から高齢の受刑者が多い。
(↑イメージで書いたけど、実際は刑務官の前で偉そうに腕組みなんか出来ません。)
麦わら帽子を被って花壇作りをしているお爺さん受刑者達を見ると一見 老人ホームに見える。
老人ホームと違うのは常に刑務官が行動を監視している事と、
お爺さん達は手首まで蜘蛛の巣みたいな入れ墨を入れている事だ。
以前「蜘蛛の巣みたいな入れ墨」と話したら
刑務所やアウトロー関係にやたらと詳しいハブヤが
「筋彫りですね。色が入る前の下絵みたいな感じですね」と教えてくれた。
そして、
「筋彫りの時に逮捕(若い時に逮捕)→相当長い(長期刑or無期懲役)ですね」と考察していた。
ちなみにスリッパに書いている番号は4桁だった。
今度はサギミヤが
「労役は2桁、懲役は3桁だから4桁って事は無期懲役ですよ!」
「レジェンド級っすね」
と推理していたが、こちらは何の根拠もない。
労役にも高齢者はいた。
前に一緒だったカメイ老人は72歳だったし、
以前1室にタニシと言う名の68歳がいた。
どちらも万引きで罰金20万、40日の労役だった。
万引きで20万とか厳しすぎる…と言うと
犬山が 「タニシさんは若い頃 傷害の前科があったんですよ。(マエ)があると 万引きでも厳しい罰金になるらしいです」と言い、
ハブヤも「僕は会ったこと無いですけど、間違いなく そのカメイ老人は(マエ)ありますね。
老人の万引きは大抵派出所で説教されて解放ですよ」と言い、
サギミヤも「俺も会ったこと無いけど そのカメイ老人ってフットワーク軽く無いですか?万引きの常習犯はそーなんですよ。1カ所だとアシが着くから行動範囲が広いんですよ。
精神病院でそーゆー人いましたから」と言った。
確かにカメイは刑務所の暮らしに直ぐに慣れた。
老人だから腹をくくるのが早いと思っていたけど そうじゃ無いのか。
分からないもんだな…と思った。
「住居不法侵入」の他にも多分何かしらあるのだろう。
↑ ※追記2019.12.28
今はまだ詳しく書けないけど
確かにカメイ老人に「マエはあった」のです。
続く。