6月4日、自分のブログだと丁度このあたりだろうか
今日と同じカラッと晴れた日だった。
刑務所に収監されてまだ4日だが、
当時の感覚だと既に1週間以上経過している気分だったと記憶している。
(刑務所で過ごす1日は外界の3倍過ぎるのが遅く感じる)
共同房(舎房=牢屋)に24時間軟禁状態でストレスが物凄かった。
畳に、和式トイレの床に、抜け落ちている体毛が嫌で嫌でストレスが物凄かった。
椅子の無い畳にスポンジの薄い座布団で正座して、
ちゃぶ台に向かってヤマト糊と和紙でひたすら紙加工をする。
尻が、腰が、膝が、背中がとにかく痛かった。
見ず知らずの他人との共同生活だった為 ため息も愚痴も極力我慢して
努めて明るく振る舞った。
(部屋の空気が悪くならないように)
時計の無い部屋で時間の経過が分からず、
隣接する小学校のチャイムで現在の時刻を想像した。
夜は21時就寝。
窓ガラスを開けて網戸で就寝した。
(網戸はステンレス製、サッシはハメ殺し、窓を開けても鉄格子)
眠れなくても布団で仰向けに寝ていなければならず、
(立ち上がって窓の外を見ていたら巡回中の「先生(刑務官)」に厳しく注意された)
起床時間の翌朝6時50分まで夜がとにかく長かった。
6月初旬、21時から深夜まで、M刑務所の敷地内では
何処に潜んでいるのか?ウシガエルの鳴き声がうるさかった。
(6月中旬から7月にかけてはカラスの鳴き声が煩かった。
(刑務所の医務棟屋上に巣を作っていて繁殖期らしかった)
刑務所の場所は市の中心部から車で15分ほど。
決して田舎でも町外れでもない。しかし、どんなに都会に位置していても
「塀の中」は別世界だな・・と改めて思った。
自分にとって忘れられない、多分だれも体験する事が無い体験を2年前にした。
この時期が来るたびに改めて法令遵守を胸に誓うのだった。