世の中は10連休。
家族サービスでレジャー施設に行く人、
一人旅する人、
或いは休日出勤で働く人…
過ごし方は色々だろうが
この時期に労役でムショ生活している人は居るのだろうか?
労役=強制労働
10連休=作業休める(でも労役の日数はつく)
→ラッキー‼️
と思う人も居るだろう。
しかし刑務所内、共同房(舎房=牢屋)で
10日間 免業日(作業がない日)を過ごすのは
時間経過が遅すぎて普段以上にキツイ。
通常 作業があれば生活のリズムがつくし、
単純作業だけど「仕事をした」充実感がある。
メシも美味い。
(M刑務所のメシはそもそも美味いけど)
つまり生活にメリハリがつく。
加えて、
共同房(牢屋)に収監されていても、
入浴(週3-翌週は週2)と
1日30分間の外運動(雨天中止)の時は舎房から出してもらえる。
わずかな時間だけど本当に貴重な気分転換の時間だ。
●しかし免業日は外運動が無い。
(午前15分、午後15分の室内運動のみ)
入浴が無い日はそれこそ24時間 舎房から出られない。
同室の面子にもよるだろうが、
気分転換もなしで24時間舎房(牢屋)で過ごすのは辛い。
ラジオは館内放送でかかるだろうし、
官本(刑務所内にある本)も10連休だから4冊位は借してもらえるだろう。
(借りる本の選択をミスると最悪だが)
でも、
宇宙飛行士みたいに人間性の優れた者同士が
同じ空間で過ごすのなら別だろうが、
法律違反をした上に罰金も一括で納められな人間同士が
同じ空間に24時間いると普段以上に煮詰まってしまう。
(部屋の面子にもよる)
免業日の朝は7時20分起床の筈だ。
(普段は6時50分)
(2年前の話だからうろ覚え)
(舎房に時計がないので正確な時間はアレだけど)
朝の点検をした後、お茶の配当は7時50分頃、
朝飯は8時頃だろうか、
食事、カラ下げの後は11時頃まで本を読んだり交談(雑談)したり、
囲碁将棋をして過ごすが、直ぐに飽きてしまうだろう。
ラジオは確か9時から流れるはずだ。
11時に室内運動、11時半頃に昼飯、
祝日の免業日、昼、夜は普段と少し違う献立が出る。
それが唯一の気分転換でもあり、新しい話題でもある。
昼飯、カラ下げが終わって 13時から15時までは
仮就寝(布団を敷いて昼寝)が出来る。
ラジオを聴きながら昼寝が出来る至福のひと時だ。
15時前に皆起きて布団を畳み、15時半頃午後の室内運動。
16時頃夕食、
カラ下げ後点検。
18時頃まで再び読書、交談、囲碁将棋で時間を潰し、
18時半から仮就寝で21時消灯。
皆もうする事がないので寝るしかない。
21時から7時20分までの夜がひたすら長い。
そして昼間寝ているので眠れるわけがない。
加えて布団が薄いので背中が痛くなる。
眠れず窓の外、遥か遠くの街明かりを見ていると
見回りの刑務官に厳しく注意されるのでトイレに行くふりをして何度も起きた。
免業日の普段以上に長い夜は体験してみないと分からない辛さがある。
(↓普段でも刑務所の夜は長い)
・・・でも労役はまだ良い。
辛い辛いとは言っても刑務所に居る期間は短い。
※労役の期間は罰金額にもよるが自分が接した労役は最短で20日、最長で140日・・・
長期受刑者が殆どのM刑務所においてはションベン刑以下の存在だ。)
カレンダーを見る楽しみがある。
※カレンダーを見てあと何日で出所!と希望が持てるからだ。
ホント懐かしい。
自分は同室者に恵まれて不快な思いはしなかったけど
刑務所はもう2度と入りたくない。
そんな2年前に体験したM刑務所、免業日の思い出。