俺の住む安アパートの維持管理は近所に住む
大家(老人)が自ら行なっている。
火災報知器の交換やら、各設備の点検、交換によるライフラインの一時停止の際は
手書きの連絡書が事前に各部屋のポストに投函される。
その後、住民不在の際は大家(+業者)が合鍵で各部屋に立ち入り、
設備の交換を行うシステムだ。
多分、古いアパートは何処も同じなのかも知れない。
今日は朝から近くの部屋で何やら複数人の声がする。
外出で外の廊下に出ると大家と作業服姿の業者2名が2階「某室」に出入りしている。
2階某室の住民は常に野球帽にマスク姿の痩せた中年男性だ。
5.6回挨拶を交わしたことがあるが、
俺は本能的に
「この人は元受刑者じゃないのか?」と勝手に推測している。
根拠はないが、必要以上にペコペコしてるし、挨拶のみだが 口調がアレだ、
普段あまり人と会話してないっぽい感じだ。
怪しさ満載の人だ。
でも、まぁ害の無い人なら問題はない。
今日は何か設備の交換なのだろう。
数時間経って帰宅すると業者がまだいる。
挨拶して部屋の前を通る時にドアが開いていたので何気にチラ見して驚愕。
「ゴミ屋敷」ならぬゴミ部屋じゃないか!
某室はコンビニ袋、ホッコリと膨らんだスーパーのビニール袋が山になってる空間だった。
一瞬のチラ見だったので検証は出来ないが
少なくても積み上げられた白乳色のゴミ袋しか印象に残ってない。
家具が見えた印象は…ない。
激しい異臭は感じなかったので 生ゴミでは無いだろうけど、
あの袋の山は何なのだろう?
何か異常を感じたら大家が即行動に移るはずなので事件性は無いはずだ。
そもそも部屋にゴミを溜めがちな人は
収集癖のある人、
或いはモノは買うけど「片付け」「モノを捨てられない」どこか心の歯車がズレた人だと思う。
どちらでも良いけど 積み上がったゴミ部屋は万がイチ失火すると火の回りが早い。
火の用心はだけは徹底してほしい。